高級弁当のデリバリーサービス「LINE WOW」のスタートを記念した、各界著名人とLINE代表取締役社長・森川亮との連続対談。今回は小山薫堂さんとの対談・後編です。

【ランチ対談】 「ケーキじゃない」文化を開拓したい! 小山薫堂(放送作家・脚本家)×森川亮<前編>

小山さんのあふれるアイデアは留まるところを知らず、最後には「LINE WOW」というサービス自体のプロモーション指南まで飛び出しました。

地方のいい食材を使って、LINE WOWで地方創生?




森川: ところで、日本人の食事観って随分変わってきましたよね。ここ数年だけでもB級グルメブームや美食志向、健康志向があって、お弁当のメニューにもそれが現れています。食に関するプロデュースも多く手がけられている小山さんから見て、最近の日本人の食意識ってどんなものですか?

小山: そうですね、「今年の漢字」ってあるじゃないですか。それと同じように、「今年の一皿」を、ある研究機関のデータをもとに発表しようと思ってるんですよ。年末に。それに関わっていて感じるのは、今年は地方発の料理がすごく強い1年だったな、ということなんです。

森川: B-1グランプリもすっかり定着しましたしね。

小山: かつては都会の料理が田舎に流れていく構図でしたけど、今は田舎のものが全国でメジャーになる。地方創生の一番のきっかけが「食」であったケースも多いんです。食べ物は記号としてわかりやすいですからね。中国産食材への不安も手伝って、国内の食材が見直されてるという背景もあります。
 



森川: 地方の人の発信の仕方が変わってきたんでしょうか。

小山: ええ。僕は熊本県のアドバイザーとして「赤いけん!ウマいけん!くまもと」というキャンペーンをやったんですが、熊本名産の和牛「あか牛」の弁当を売りだしたんですよ。これ、儲けるためじゃなくて県のプロモーションのためにやったので、県が補填して原価ギリギリの値段で提供できました。それでですね、LINE WOWもこういう場面でプロモーションツールに活用できると思うんですよ。

森川: どんなふうにですか?

小山: LINE WOWが提携しているレストランのシェフに、どこかの地方自治体が食材と補助金を提供して、オリジナルメニューを作ってもらうんです。

森川: なるほど。補助金が出てるから普通に食べるより安いし、一流店の料理として注目も集まる。地方の良い食材がLINE WOWを通じてデリバリーされるというわけですね。

ア・ニュの「1万円カレー」なら絶対に食べたい


広尾の名店、ア・ニュ ルトゥルヴェ・ヴーの特製弁当「フレンチフルコースBOX  "Solo"」。


小山: せっかくいいお店とコラボされてるんだから、たとえばア・ニュの厨房で使われているドレッシングとか、有名中華料理屋さんのラー油なんかデリバリーしたら、人気が出るんじゃないですか。「あの名店がラー油を自家製で作ってるんだ!」なんていう驚きもありますし。

森川: 手土産としてもいいかもしれませんね。

小山: 個人的には、予約が取れない店のデリバリーがあると嬉しいです。たとえば、銀座「かわむら」の牛かつサンドだったら、絶対売れると思いますよ。あと、海外だから現実感がないかもしれませんけど、パリの「パッサージュ53」のお弁当とか。

森川: どっちもインパクトがあります。

小山: 映画やドラマに出てくる料理を手がけられているフードスタイリスト・飯島奈美さんのお弁当も面白そう。彼女の作る料理は普通食べられませんからね。「普通じゃあり得ない」を突き詰めるなら「イタリアンのシェフが作る餃子」とか、そういう発想ですよ。それこそ、ア・ニュのシェフが作るラーメンがあったら食べたいですけど。

森川: フレンチのシェフは絶対作らないでしょうね(笑)。

小山: あるいは 「ア・ニュの1万円カレー」だったら絶対食べたいし、思わず写真に撮ってFacebookにアップしたくなりますよ。「1万円カレー」は、店が月替わりでもいいですね。「LINE WOW」ローンチ記念で、毎日先着何名かの限定で注文を取る。たぶん、いろんな経営者の方が、森川さんのところに「今日、それ10個キープしといて」と裏で手を回してきますよ(笑)。

イメージは「仲間に頼まれてしぶしぶはじめたサービス」(笑)




森川: アイデアをいただいたついでに、LINE WOWが流行るためのアドバイスなどいただけると嬉しいです(笑)。

小山: いっそ、限られた人しかこのサービスを使えない、という限定感があってもいいんじゃないでしょうか。外国人タレントが来日した時の専用サービスにするとか、アメックスのセンチュリオン・カード会員だけが使えるとか。森川さんが仲間に頼まれてしぶしぶはじめたサービス、のようなイメージです(笑)。

森川: どちらかというと、密やかにはじめるのがいいと?

小山: 少なくとも、中途半端はやめたほうがいいと思います。1万円で売れなかったから安くする、のはダメ。むしろ売れなかったから高くする、くらいやったほうが面白いんじゃないですかね(笑)。
 



数々の企画が生み出された小山さんのオフィスは 、キレイに整頓されていました。


【撮影/森本菜穂子、構成/稲田豊史】

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